JOURNAL
文化との距離
大阪市立美術館にて「天空のアトラス イタリア館の至宝」を観てきました。

天球を支えるアトラスの筋肉や血管、表情、髪、羽織っているドレープの質感に至るまで、じっくりと鑑賞することができ、とてもいい時間でした。

一方で、長い時間をかけて予約を取り、限られた時間内でも鑑賞の仕方に制限があることに少し違和感を覚えました。
一昨年、フィンランドを訪れた際に立ち寄ったOodi図書館。そこは、図書館の概念を覆されるような場所でした。静かに本を読むだけの場所ではなく、カフェがあり、子どもたちが自由に過ごし、有名なデザインチェアに誰もが自然に座る。文化やデザインが日常に溶け込んでいる空間でした。その豊かさに魅かれます。


日本では、文化に触れることに少し構えてしまう場面があるように思います。大変な予約が必要だったり、鑑賞の際にも混雑しないよう先に進むことをしきりに促され、じっくり作品に向き合う時間を制限されたり。もう少し文化やデザイン、インテリアに開かれた場所であったら…そう思います。
そんなことを考えていたら、今自分が関わっている仕事の意味にも思いが巡りました。私たちMUROが大切にしているのは、インテリアをもっと身近に、もっと自由に楽しんでもらうこと。実際に見て、触れて、「これが好き」と感じる体験そのものを大切に考えています。自分が心地いいと感じること、好きだと思えること、ワクワクすること。その感覚こそが、空間づくりの原点であり、暮らしを豊かにするはずです。
文化やデザインが特別な場所に行かなければ触れられないものではなく、日々の暮らしの延長線上に自然と存在していること。MUROがそのきっかけのひとつになれたらと思います。
インテリアを通して、自分の「好き」に気づき、自分らしい空間をつくる楽しさを感じてもらえるよう、これからも丁寧に向き合っていきたいと思います。文化やデザインが距離を感じる特別なものではなく、日々の暮らしと近い距離であるように。
MUROがその一端を担える存在であり続けたい、そう改めて感じた1日でした。
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