JOURNAL

「トルコ旅行記」Vol.1

ユルギュップの街と洞窟ホテル

 

海外の文化やインテリアに触れてみたい――そう思い続けて10年以上。
子育てが一段落し、社内業務もスタッフに任せられるようになったタイミングで、念願の休暇を取り、トルコを訪れました。

なぜトルコか。。。
インテリアの仕事をする中で、自分が「模様」に強く惹かれることに気づきました。トライバルやアラベスクなど、伝統的な「模様」の成り立ちや歴史背景をたどることに魅力を感じます。

イスラム文化圏では偶像崇拝が禁じられ、その代わりに文字や模様が美しく発達しました。特にコーランの装丁やモスクの装飾には圧倒されます。その中でも、イスタンブールのブルーモスクは「世界一美しいモスク」とも称され、ぜひ自分の目で見たいと願っていました。

とはいえ、せっかくのトルコ旅。
イスタンブールだけでなく、カッパドキアの大自然を満喫し、カーペットをはじめとしたインテリア事情もリサーチしてきました。

まずカッパドキア滞在の拠点に選んだのは、落ち着いた雰囲気の町「ユルギュップ」。
観光の中心ギョレメからもアクセスが良く、静かですが美味しいレストランや小さなショップも多く点在しています。

ユルギュップの大通り

ユルギュップの町並み

ユルギュップの魅力は、古い石造りの邸宅や洞窟ホテルが今も数多く残っていること。私が滞在したホテルも、岩をくり抜いて造られた洞窟を利用した客室でした。

ホテルのエントランス、というか入口

部屋からの眺め

部屋に一歩入ると、外の強い日差しとは一転して、ひんやりと落ち着いた空間。
自然の岩肌をそのまま活かした壁は、まるで歴史の中に入り込んだような感覚を与えてくれます。

洞窟ホテルの部屋

照明は岩肌に柔らかく反射し、昼間とは違った幻想的な雰囲気を演出。家具はアンティークウッドを基調としたクラシックなデザインで、床にはトルコ遊牧民の伝統織物であるキリムが敷かれ、そのパターンは空間の中にリズムを与えていました。

共有リビング

洞窟ホテルは、単なる「宿泊」ではなく、空間そのものを楽しむ体験。
石造りの厚い壁に守られているおかげで、外気温34℃の真夏日でもエアコンいらず。自然の涼しさの中で快適に過ごせたことに驚きました。

ユルギュップは、観光地としての派手さはないものの、静かな居心地と伝統的な空間体験が魅力。
特に洞窟インテリアは、カッパドキアでしか味わえないユニークな滞在体験として強く心に残りました。

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