JOURNAL

Paris Déco Offの配信をみて


パリのインテリア展示会「2025 Paris Déco Off(デコオフ)」を訪れた方の配信を見ました。

 

デコオフは、世界のトップブランドが新作を発表する場として、デザイナーやバイヤー、インテリア好きの人々が集まるイベントです。配信の中では、最新のトレンドや美しいインテリアに触れられる楽しさが伝わってきました。その中で印象的だったのが、配信をされている方の「日本でももっとたくさん素晴らしいインテリアに触れられる場所があってほしい」という言葉でした。

 

日本は海外に比べ、インテリアを楽しむ文化が根付いているとは言い難いかもしれません。もちろん、美意識の高い方々やこだわりを持って暮らしている人もたくさんいますが、「暮らしを楽しむ」心の余裕が果たしてあるのだろうか…と考えてしまいました。

 

暮らしを楽しむ余裕がないと感じるのは、日本独特のライフスタイルや働き方が関係しているのかもしれません。働き方改革が進んでいるとはいえ、まだまだ仕事に費やす時間が多い日本。忙しさの中で、家は「休む場所」になりがちで、インテリアを楽しむ余裕が生まれにくいのも事実…。

 

ただ、ここ数年で少しずつ「暮らしを楽しむ」という考え方が広がってきているような気もします。コロナ禍を経て在宅時間が増えたことで、インテリアにこだわる人が増えてもいます。これを一時的な流れにせず、もっと日常的に「暮らしを楽しむ」ことで心が豊かになるという意識が広がるといいな、とインテリアコーディネートに携わる者として思います。

 

デコオフ配信では、そんなヒントがたくさんありました。シンプルな空間にちょっとした色や素材感の変化を加えるだけで、ぐっと気分が上がる空間になること。ファブリックの質感や、手仕事の温かみを感じるアイテムがあり、ただおしゃれなだけでなく、触れたときの心地よさなども大事にされていること。「暮らしを楽しむ」へのヒントなのかもしれません。

 

ただ「おしゃれなインテリアを取り入れよう」という話ではなく、もっと気軽に、肩肘張らずに、自分の好きなものを生活に取り入れる。私自身も歳を重ねたからなのか、最近その意識が少しずつ芽生えてきているような気がします。


 忙しい毎日の中で、ふと「このクッションの肌触りが好きだな」とか「部屋の一面だけお気に入りの壁紙に変えたら気分が上がるな」と思えるだけでも、生活に彩りが加り、眺めるだけで楽しく、豊かな気持ちになるはず。

 

日本の家は白の壁紙が多いですが、壁紙にも実は豊富な種類の素敵なものがたくさんあることも是非知っていただきたい!生活空間を彩ることは、とても楽しくてワクワクすることなのです。「日本でももっとたくさん素晴らしいインテリアに触れられる場所があってほしい」というデコオフ配信をされた方の言葉を受け、MUROのショールームがその場所の一つであれたら…そう思います。

 

 
たくさんの輸入壁紙や国産壁紙の見本帳が置いてあるので、是非その魅力に触れていただきたいです。家に帰ると嬉しくなる♪そんな「暮らしを楽しむ」お手伝いがこの仕事を通してできたらいいな、とデコオフの配信を見て改めて思いました。

 

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